僕はラジオ 8月 1日に観ました。
出演:キューバ・グッティングJr エド・ハリス
デボラ・ウィンガー
監督:マイク・トーリン
2003年、日本公開は2004年の9月。
映画を観たんだから、ブログを書こう・・・。
でも、なかなか書き出せない・・・。
とある自分の思い出ばかり思い出して考えてしまう。
このブログで自分のことを話すのはなんだか恥ずかしい。
でも、俺のブログなので勝手に書き残そうと思う。
大人になった今でも小学校の時の俺のとあるクラスの同窓会は
毎年かかさず行っている。
珍しいでしょ? 毎年欠かさずなんでさ・・・。
小学校の6年間彼とは同じクラスだった。
俺の同級生に、この映画に出てくるラジオと同じような頭の回転の遅い子がいた。
当然俺もちびっ子だし、なんだあいつは?? という出会った時の正直な感想。
先生から、きちんとした彼に対しての説明があって、クラスメイトは何かと気にかけて日々生活することになる。
俺らからすると単純に世話をやいていたことになる。
何をするにしても誰かが付いていて、彼に世話を焼く。
クラスメートに彼の悪口を言う奴はいなかったし、それが当たり前だと思うようになっていた。
彼がラジオと違うのは、すんごいしゃべらないこと。
何度も何度もキチンと質問をすると、小さい声で答えてくる・・・。
だから、そんなに特別人気者という存在ではなかったけどな・・・。
たしか、4年か5年生の頃、ちびっ子として一番脂ののっていた時期に、
その彼が他の小学校の生徒からいじめられたというか、からかわれるという事件が起こった。
見たとか聞いたとかの噂が流れて、クラスのほとんどはその事件を知ってたんだけど、とある放課後、クラスのほとんどが校庭に集まって遊んでいた時に、遊ばずに帰ってた生徒が途中で、その現場を目撃したと校庭にダッシュで戻ってきて俺らに伝える。
校門の近くでバッドを持って構えていた男子が、そのバッドを投げ捨てて猛烈に現場に向かって走っていく。
それをキッカケに全員がその現場にダッシュ。
25人以上はいたよな〜。 クラスほぼ全員がいた。
男子は女子に帰れと言った。
女子は私達も行くと言って一緒に走ってくる。
現場の公園、隅っこにうずくまっている彼がいた。
他校の小学校の生徒5人が彼を囲んでいたところだった。
学年は俺らよりも上に見えたけど、5人対25人くらい。
俺らは到着次第、彼の元に駆け寄って声をかけ、
その他校の5人に一斉に文句というか罵声を浴びせる。
びっくりしたのか、多勢に無勢と思ったのか、その男子たちは何も言わずに逃げていった。
ふと見ると彼も、皆にお礼も何も言わず、走って帰ってしまった。
皆、それには何も言わなかった・・・。 だって彼はそういう奴だから・・・。
その出来事の後で俺らは、気づいたら誰かが彼の登下校について行くことを自然にしていた。
誰が言い出したのか覚えてない、男子でも女子でも、塾に行ってる奴でもそうでない奴でも、校庭で遊んでる途中でも、皆で本当に自然に・・・。
俺も何度か送っていった記憶がある。
ちなみに彼の実家はお寺。
そのお寺まで彼を送っていった時に、彼のお母さんや兄さんとは、挨拶程度はしたけど、特にそれ以外は何も言わなかった。
当然彼からお礼を言われたことも無い。
他の連中もそうしているようだった。
ただ、しばらくして、この出来事は問題になる。
その様子を見ていた人がいて、その他校の保護者だったみたい。
ただ、彼が囲まれていることは見えなかったようで、5名対25名以上で大声で怒鳴ってたら、そりゃ普通に目立つわな・・・。
ホームルームの時に先生はすんごい剣幕で俺らに事情を聞くから一人ずつ来いと言い放ち、違う部屋に・・・。
そこに参加した生徒は一人ずつ全員が先生に事情聴取・・・、ただ全員同じことを言う。
終わりの方で呼ばれた俺も、先生に「彼のこと聞いて助けようと・・・」と言っただけ、先生も「わかってる。」って言って、ニコニコしながら涙を浮かべてた・・・。
教室に戻って、「先生泣いてて、怒ってないよ。」
って最初の方の女子が言ってたけど、怒ったり泣いてたり、変な大人だなぁ〜とその時思ったのを覚えている。
その夜、緊急の保護者会があって、俺の両親は学校に出かけて行った。
帰ってくるなり、「あんた、いいことしたね!!」って褒められた。
「へっ? なんのこと? 問題になってるんじゃないの?」・・・・
・・・・女の子の保護者達から、娘が事件に巻き込まれそうになったと学校が非難されるところから保護者会は始まったらしい。
ただ、事情を先生が説明して、先生は途中からは生徒達の行動が嬉しくて感動したと、ずーっと泣きながら、一生懸命に説明していたらしい。
事情を知らなかった彼の両親も、何度も何度も保護者達に涙を流しながら頭を下げてお礼を言ってたみたい。
俺らが自然に彼の送り迎えをしていたことも、その時理由がはっきりしたらしく、それに対しても感動したようで、涙を流しながら感謝されたと・・・。
自分の子供のことを心配していた保護者達もその事がわかり、手のひらを返したように感動していたと・・・。
しばらくして、ホームルームの時に先生が壇上に立って、彼から言いたい事があると言い出した。
彼は壇上に立ち、時間をかけて彼なりの精一杯の声でしゃべりだした。
小さい声、皆それを聞こうとシーンとなっている。
「この前、逃げてごめんなさい。 こわくて逃げてごめんなさい。 助けてくれてありがとう。 いつも一緒に帰ってくれてありがとう。」
それで彼の話は終わり・・・。
皆の反応は俺も含めてシラーっとしてる。
先生は「どうした? 何かないのか?」
皆は「別に・・・・」って感じでシラケてる・・・。
すると突然先生が、「なんだその態度は!?」 と怒り出す・・・。
「だって、別に普通だろ?? 彼が困ってたから助けた。 家まで付いて行ってるのも、ただ心配なだけだしさっ。 ありがとうって言われればうれしいけど、俺らにとってみれば普通だよ。 な〜」「うん」「うん、普通。」と皆は反応する。
先生はその皆の反応を見て、「ハッ!」としたらしい。
そして、俺らに言い出した。
「おまえらは、いい奴らだ。 先生達大人も、少し反省しなきゃいけない所があるな。 でも、ケンカとかして怪我をしたらと心配な親とか先生達の気持ちもわかってくれ!
今回の件に関して、おまえらは正しいことをした。 おまえらがしたことはまちがっていない。
でも1つだけ言わせてくれ。 次は先生も一緒に行くから・・・。」
6年間で色々彼はやらかした。
授業中におしっこをもらしたり、行方不明になってクラス総出で探したり、
給食当番のときにシチューを全部ひっくり返したり・・・。
あー、あと、
卒業の時に「将来の夢」みたいな文集を作って、みんなもらえるけど、
彼の将来の夢は「坊主」。 つまりお寺のお坊さんってこと。
「将来僕は、家の坊主になって、皆が死んだらお経を読みます。」
って書いてあった。
それは卒業式のときにクラス全員で大爆笑した最高の思い出。
大人になった今、彼からは年に2回連絡が来る。
無口な彼は、無事に「坊主」になったらしい・・・。
その時のクラス全員と先生が、彼のお気に入りらしく、
全員に年賀状と、
毎年彼の実家のお寺で催される盆踊りへの誘いの手紙。
皆色々な事情があるから、毎年メンバーは色々だけど、
先生を含めて結構な人数が毎年集まる。
子供や嫁さん、妊娠中、旦那をつれてくる奴もいる。
仕事とか海外にいて来れたり来れなかったりとか、皆色々だ・・・。
盆踊りが終わっていつも皆で居酒屋に流れると、
隅っこで彼は顔を真っ赤にしながらビールを飲んでる。
彼に、今何してるの? って聞くと、「寺で坊主」って答える。
それ聞いて、いつもニヤニヤしてしまうのは俺の恒例。
彼は招待状を出して、俺らも盆踊りに参加する。
彼はそのことで、俺らや先生に「ありがとう」とは言わない・・・。
もし彼がクラスにいなかったら、毎年こうして集まる事は無く、
そのことを集まるメンバーや先生はわかっている・・・。
俺らも先生も、彼にそのことで「ありがとう」とは言わない・・・。
「来てくれてありがとう。」
と、彼に言われることを考えると、そんなことを彼に言って欲しくない。
だから、俺は彼に言わない。 ・・・・と個人的には思っている。
皆はどうなのかはわからないけど、
いつのまにかそういう俺らのルールになっているのは間違いない。
ま、それが普通と言えば普通・・・。
ここまでは俺の勝手な思い出話し・・・。
駄文にお付き合いいただき、大変に恐縮しております・・・。
映画の舞台はアメリカ、サウスカロライナ州アンダーソンのハナ高校でアメフトのコーチをしているハロルドとその高校の近くをうろついていた知的障害を持つ青年ラジオの物語。
俺にとっては、上記駄文で記した様な、
人と人との繋がりを考えさせられた忘れられない映画になった。
今回俺は、自分自身のことを、書きすぎたと少し反省している。
映画の直接的な感想を述べず、内容もろくに述べずに、
自分の思い出話をツラツラとよくもここまで・・・・。
ただ・・、この映画を観て思ったこと、感じたことは、
自分の思い出話しだったので・・・、それはしょうがないし・・・。
今回のこの駄文に最後までお付き合いいただいた方には約束ができる。
「この映画を観れば、素敵な気持ちになれる。」
観るべき映画・・・。